就労定着支援とは
就労定着支援とは、就職後6か月以降、
最長3年間の職場定着と就業生活の自立をサポートしてくれるサービスです。
就労移行支援事業所内にあることが多く、
専門のスタッフが障害をお持ちの方々に対して支援を行ってくれます。
就労移行支援と就労定着支援の違いは、
前者が就労までの支援を行うこと、
後者が就労後の定着支援を行うこと、にあります。
就労したいけれど、心の病を抱え就労に苦慮される方や、
「働く・働き続ける」を目標とした対象者に、
就労や就職のサポートをする所が就労移行支援事業所です。
上記のような支援プログラム以外にも、外部の方との交流を通じで学び、自分を見つめなおす時間として、様々なイベントが開催される事業所も◎
どんな人が対象なの?
基本的に、障害者手帳をお持ちの方が利用できる支援となっています。
場合によっては、障害者手帳をお持ちでなくとも、
主治医による診断書等があれば、
お住まいの地域にある障害福祉課と相談することによって、利用できることもあります。
また、疾病等で休職中の方も、
事業所や職務先との面談内容によっては、対象となり得るでしょう。
就労定着支援の内容は?
就労定着支援では、就労後、そのまま長く働けるように、
専門のスタッフがサポートを行います。
定期的な職場訪問や心身の健康相談を通して、
相談支援機関や医療機関と被支援者の状態を共有し、
どうすれば長く働けるか、障害をお持ちの方だけでなく、
受け入れ企業に対してもサポートをします。
就労定着支援では、キャリアアドバイスも行うため、
就業時間や日数を増やしたり、職域を広げるなどのステップアップをしたり、
被支援者が望む形での働き方を全面的に支えてくれるのがポイントです。
利用料金について
では、就労定着支援の料金はどれほどかかるのでしょうか?
いろいろとサポートをしてくれる就労定着支援ですが、
福祉サービスということもあり、やさしい値段設定になっています。
前年度の収入に応じて負担額が変化するため、
人によっては負担額が少し多くなる場合もありますが、
ほとんどの場合、1割負担となっており、生活を圧迫するようなことはありません。
9割が自治体負担であるため、正確な金額については自治体へ確認が必要です。
前年度の収入がゼロの方や、生活保護の方には、実質負担額がありません。
この辺りは、自立支援の仕組みと同じだと思ってもらって構わないでしょう。
就労定着支援を受けるには?
就労定着支援を受けたい場合、まずは相談支援センターに連絡をします。
とはいえ、どこにすればいいか分からない場合もあるでしょう。
その際は、とりあえずお住まいの地域にある障害福祉課に相談に行くと、
今後どうすればいいのかを教えてもらうことができます。
企業側や就労者本人にとって、就労定着支援を受けることが本当に適切かどうか、
体調面などのヒアリングを行った後、支援の有無が決まります。
就労定着支援を受けるとなった場合、福祉サービス受給者証が必要となりますが、
届くまで2~3か月かかることも珍しくないので注意が必要です。
なお、前述の通り、就労定着支援を受ける場合には、
原則として、就労移行支援事業所などに所属する必要があります。
就労移行・定着支援の事業所選びですが、
全国にたくさんあるため、下記ポイントを参考に、
自分に合った就労移行支援事業所を見つけていきましょう♪
就労移行支援は見学に行って選ぼう
就労移行支援事業所は全国に3,000か所以上あり、その事業形態も様々です。
せっかく選んだ事業所で通うにもかかわらず、
自分に適さないプログラムであったり、寄り添った支援をしてもらえなかったりして、
体調が悪化したのでは本末転倒です。
したがって、まずは施設見学に行くことをお勧めします。
- 医療職等の有資格者がいるか?
- プロジェクト進行後、希望する職種と結びつきのある事業所か?
- 自分の特性とプログラム内容あっているか?
施設見学の際には、上記のようなポイントを確認すると良いでしょう。
有資格者がいるかどうかなどは、実際に施設スタッフに聞くことができます。
聞きづらいこともあるかもしれませんが、
「就労」は人生の中でも大きな割合を占める大切な決定事項です。
しっかり吟味し、自分に合った事業所を見つけましょう。
事業所の雰囲気はもちろんのこと、
毎日同じような内容のプログラムの繰り返しではないか、
話し合いの時間をあまりとらずに利用日数を伸ばそうとしていないかなど、
見学の際には確認したいポイントがたくさんあります。
施設見学をする時には、予めご自身で吟味したいポイントをメモしておくと便利です。
利用期間はどのくらい?
就労定着支援を受けることができる期間は、最長で3年間になります。
その後は通称なかぽつと呼ばれる障害者のための生活相談支援センターなどに、
情報が引き継がれ、希望すれば支援を受けることができます。
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就労定着支援のまとめ
就労定着支援とは、働き始めてからの不安や課題の早期発見・解決に繋がる支援です。
ご本人や受け入れ企業との話し合いを行い、キャリアアップのための仲介もしてくれます。
障害者が安心して働き続ける生活を実現するのが就労定着支援の目的といえるでしょう。
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