ウクライナで赤ちゃんが乗っていないベビーカーが109台並ぶ。
2022年3月18日、ウクライナの西部にあるリビウ市で、驚きの光景が目撃されました。
市庁舎の前に109台のベビーカーが一度に並べられたのです。
この光景はふたつの大きな理由から世界的に注目されています。
一つは、109台という中途半端なイメージを感じられる台数が並んでいるからです。
どうして100台や200台といったキリの良い数字ではなかったのでしょうか?
もう一つの理由は、並べられた109台のベビーカーそのものにあります。
どのベビーカーにも赤ちゃんが一人も乗っていなかったからです。
なかなか目にすることはない「からっぽのベビーカーの集まり」の光景は、
とてもめずらしく、世界中、たくさんの新聞社やテレビ局が大きく報道しました。
さて、この展示をしたのはリビウ市です。
ではどうして109台という中途半端な台数のベビーカーを展示したのでしょうか?
それには深い理由があります。
ウクライナは現在、ロシアから攻撃されて、たくさんの人が苦しんでいます。
そして、その攻撃が原因で命を落としてしまった子どもたちの人数の合計が、
2022年3月18日時点で109人となっていました。
だからリビウ市では、からっぽのベビーカーを109台展示したのです。
リビウ市の市長は、フェイスブックを使って、
「ウクライナはこれまでに多くの命をたくさん失っています」と伝えました。
その原因は、ロシアからのミサイルや銃による攻撃です。
フェイスブックでは同時に、
「子どもたちを守って未来を与えるように力強くサポートしてほしい」と、
世界中の大人たちに向けてお願いをしています。
また、ウクライナの中でも、
特に人々が集まっている地域への攻撃が激しくなっています。
住宅や買い物をするための施設が集まっている地域です。
この代表的な地域の南東部にあるマリウポリ市は、
「たった1週間のあいだに数千人の市民がロシアに無理やり連れて行かれた」と、
悲しい発表をしました。
ところが、ロシアは、「無理やり連れてきたわけではない」と、
反対の意見を言っています。さらに、
「ウクライナ人は自分たちから希望してロシアに避難してきた」と話してしています。
ロシアに行ったウクライナ人が、今どのように過ごしているのか、
世界中の人たちが心配しています。
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