はじめに
何らかの理由で学校に行けなくなってしまった、
発達障害を持つ子どもをサポートする教育機関として、
現在、フリースクールが注目されています。
クラス内でのいじめ、先生と相性が合わない、学校そのものがイヤなど、
不登校となるきっかけはさまざまです。
フリースクールはこうした状況に陥ってしまった学生に対して、
主に小中学生が学ぶ施設として、全国各地で運営されています。
ここでは以下、我が子をフリースクールに通わせたいと思ったときに、
気をつけたい3つのポイントをご紹介します。
気を付けたいポイント
1. フリースクールを正しく理解する
フリースクールは、学校に通うことが難しい子どもたちに、
小・中・高校の代わりとなる学びの場を提供しています。
不登校、ひきこもり、発達障害、身体障害、知的障害など、
さまざまな事情を抱える、多くの子どもたちを受け入れています。
学校に行きたくても行くことができない、
もしくは子ども自身の意志で学校に行きたくない子どもを持つ親にとって、
大変心強い存在です。
フリースクールは、NPO法人や、
ボランティア団体による運営や個人経営など、
民間による教育機関となっています。
それぞれの教育理念や方針が違うため、
形態や費用もさまざまですが、
子どもたちの主体性を尊重する姿勢は共通しています。
またそれぞれの地域の小・中学校と連携し、
フリースクールへの登校が学校への出席日数として、
カウントされるケースもみられます。
2. 子どもに合ったフリースクールを見極める
フリースクールにはそれぞれの特徴から、以下のタイプに分けられます。
我が子にとって最適と思われるスクールを、冷静に見極めましょう。
復学を目標とするタイプ
通えなくなってしまった学校に戻りたい子どもを対象に、
復学へと導く目的で運営されています。
学校の授業の進度に合わせた授業や、卒業が近づいた生徒への、
その後の進路に関するサポートも行われます。
居場所を提供するタイプ
学校に行けない子どもたちに、平日日中の居場所として機能するタイプです。
社会で必要とされるスキルを身につけさせる、勉強に重点を置いているなど、
主となる指導方針はさまざまです。
専門家のサポートが受けられるタイプ
発達障害などを持つ子どもを対象に、専門家がサポートするタイプです。
子どもの状況に応じた学習支援や、社会生活に適応するためのトレーニングなど、
さまざまな指導が行われます。
また病気や疾患を持つ子どもを受け入れ、医療機関と連携しつつ、
専門のスタッフがサポートを行うスクールもあります。
共同生活を行うタイプ
引きこもりや不登校の子どもたちが現状を改善するために、
複数名で寝食をともにする共同生活を送るタイプです。
規則正しい生活習慣を教え込む、あくまで子どもの自主性を尊重するなど、
指導方針はさまざまです。
スタッフが自宅訪問するタイプ
フリースクールに通うことが困難な子どもが対象です。
学習指導だけでなく、何らかの共同作業を通じ、第三者と過ごす時間を体験できます。
3. フリースクールに期待しすぎない
注意しておきたい点として、
フリースクールに期待しすぎてはいけないことが挙げられます。
外部の機関に期待をしすぎることは、
子どもと保護者いずれにとっても、プラスにはなりません。
フリースクールに通わせたことで、
「これで子どもの居場所が確保できた」
「これで学習の遅れを取り戻せる」
「これで年齢相応の成長が期待できる」
などと安心してしまいがちですが、
これらはいずれも、大人基準の過度な期待です。
慣れないフリースクールに通い始めた子どもは、
大人の想像以上の緊張感に包まれ、環境の変化に戸惑っています。
また、通い始めてすぐに、期待通りの変化がみられることはありません。
成果を焦って求めてしまうと、子どもを精神的に追いつめてしまいかねません。
心を大きく持って、長い目で見守る姿勢が大切です。
まとめ
発達障害などが理由で学校に行けなくなった子どもには、
専門家の適切なサポートが必要不可欠です。
勉強についていけないことで不登校となった子どもとは違い、
学校という集団社会に身を置くこと自体に、強いストレスを覚えています。
発達障害を持つ子どもが通うフリースクール選びに際しては、
専門スタッフがしっかりとサポートしてくれるかどうかが、見極めのポイントです。
子ども自身のやる気を尊重してくれる指導が約束された、
親子が安心できる学習環境を整えましょう。
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 「発達障害のある我が子をフリースクールに通わせてみたい」――こちらの記事もご参考になさってください。 […]